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トリミングサロン開業で失敗する理由とは?【実体験】平日は予約ゼロ?!

トリミングサロンを開業しても競合店が多くて失敗するお店が多いのでは?

と不安だらけですよね。

私も開業前は不安ばかりでしたし、実際開業して2ヶ月で経営破綻の危機に…

しかし、失敗するトリミングサロンには共通点があります。もしあの時、失敗例を知って心得ていたら開業前に準備できていたはずです。

失敗するトリミングサロンの特徴、オープン日から予約が埋まる方法まで実体験を基にご紹介します。

トリミングサロンを開業したい方はぜひ最後まで読んでみてください。

目次

トリミングサロンは閉店率が高い

トリミングサロンの閉店率は一般的に、5~10%程度といわれています。

2022年中小企業庁の調査で最も閉店率が高かったのは飲食業。飲食業が5.6%で、比べてみてもトリミングサロンは閉店が多い業種といえるでしょう。

ですが、トリミングサロンの市場規模は900億円と成長を続けています。

その一方で閉店率が高い理由にはいくつか要因が影響していますので早速、見ていきましょう。

1.ママトリマーが増えている

ペットを飼う世帯が増えている一方で、トリミングの需要にも影響があります。

トリミングが必要な犬種は定期的にサロンに通う必要がありますが、グルーミングだけでお手入れが可能な犬種は飼い主さんが自分でお手入れをするケースも増えてきました。

プロのトリマーに頼らず、飼い主さんが自分でお手入れすることをママトリマーと呼び、最近ではママトリマー向けの講座が開かれたり、商品が増えてきているのをよく目にします。

トリミング市場は拡大していてますが、以前よりトリミングサロンに通わなくてはいけない理由を強調して伝えていく必要があると言えるでしょう。

2.トリマーの労働環境

トリマーの人手不足も閉店の一因とされています。肉体的・精神的にも重労働なお仕事ですが、トリマーの平均給与は18~23万円と高くなく、お給料と労働内容が伴わないことが理由で辞めてしまうトリマーが多いでしょう。

また、トリマーは女性が多い職業。結婚や妊娠、子育てとライフスタイルの変化が多い20~30代で退職する方も多く人手不足の一因です。

店舗の人手不足は予約数にも影響し、店舗の経営に大きく関わってきます。

特に新規のサロンでは人材確保が困難な状況が続いています。

トリミングサロンが失敗する理由

トリミングサロンを開業しても失敗してしまう理由は、資金面や人手不足といった表面的な問題以外にもあります。

開業した日からすでに落とし穴に陥っている場合もありますので、開業前に問題点をクリアにしておきましょう。

トリマーは技術はあっても経営は初心者

トリマーに限らず、美容師や料理人など技術は学校で学んでいても経営に関しては自ら学ばない限り初心者です。独立前に店長を任されていたとしても、マーケティングやブランディングにまで関わることはなかなかありませんよね。

ですが、自分で開業すると「0からブランドを作り、そのブランドに賛同してくれるお客様を集める」必要があります。

どんなに技術的に高い能力があり経験が豊富であっても、まずはお店の周知方法や集客方法を知らなくては、あなたの技術はお客様に伝わらないままです。

開業する時は技術の向上だけでなく、経営の勉強も必要不可欠です。

トリミングサロンのオーナーがトリマーではない

トリミングサロンのオーナーがトリマーでない場合は、現場との意見が対立しやすくオーナーの立場が低くなりがちです。

トリマーが現場を一番理解し、お店を運営しているという意識があるからこそ、知識も理解度もトリマーより怠るオーナーは仕事に対して口出ししたり指示を出しても言うことを聞いてもらいづらいのです。

実際に私もトリマー資格はなく、トリマーを雇う立場でしたが、現場を知らない私にあれこれ指図されたくないと不満をぶつけられたこともあります。

当たり前ですが、忙しくてもオーナー自身もトリマーの気持ちを理解できるようコミュニケーションを怠らないことが大切です。

トリマーとお客様のこだわりポイントが違う

お客様のこだわりとトリマーのこだわりには相違があります。

お客様はトリミングに対しては素人。可愛い・いい匂い・手触りがいいと外見的なこだわりがある一方、トリマーはプロでありドライの仕方、カットの仕方など技術面でこだわりがありますよね。

お客様が望むカットではなくトリマー自身のアレンジを加えてカットしたり、泡立ちにこだわるあまりいい匂いではないシャンプーを使った場合、トリミング後のいい匂いを期待されていたお客様からすると満足度が低くリピーターには繋がりにくいです。

お客様とトリマーのこだわるポイントは違うと言うことを意識しておきましょう。

トリミングサロン開業 成功するお店の共通点3つ

では、トリミングサロンを開業して成功するお店の共通点はあるのでしょうか。

当面の間経営できるだけの運転資金が豊富なことも重要ですが、資金だけに頼っているといつかは底を付いてしまうもの。失敗しないためにも、開業後から着手するのではなく開業前に整えておくことも成功の秘訣です。

それでは、成功するお店の共通点を見ていきましょう。ぜひ開業準備の参考にしてくださいね。

1.立地がいい

お客様に足を運んでもらうにはお店の立地は重要になります。

トリミングサロンを開業するのに注目するポイントはこちら!

駅から近い

わんちゃんを連れての移動は結構大変。電車やバスで来店される方もいらっしゃるので徒歩10分以内がベストです。

ペット可の住宅が多い地域

トリミングサロンで一番宣伝効果があるのは信頼できる飼い主さん同士での口コミ。お出かけスポットとして人気の街よりわんちゃんと暮らしている家庭が多い地域を選びましょう。

ペットにかける金額が高い地域

単価を上げるためには必要な判断材料。トリミングに来てくれる回数やオプションメニューの追加に関わってきます。東京都内で言えば、葛飾区より世田谷区、足立区より目黒区など地域によってペットにかけられる金額が違うのが現実。

店舗を決める前に、内見だけでなく周辺の調査も行いましょう。

2.顧客満足度が高い

顧客満足度の高さはどの業界でもお店が成功するために一番大事なことといえます。

顧客満足度が高いとこんなメリットが…

  • リピーターの獲得
  • お店に対して愛着を持ってもらえ競合サロンに乗り換えにくい
  • 理不尽なクレームが減る

技術だけでなくスタッフの教育やお店の清潔さなど、お客様が気持ちよく安心してわんちゃんを預けられる環境を整えておくことがポイント。

しかし、顧客満足度を上げるためにお客様に寄り添いすぎてあれもこれもと取り入れてしまうと、個性のないお店になり兼ねないのであなたの軸を崩さないように気を付けましょう。

3.差別化ができている

予約が取れない人気店や大手企業が運営するトリミングサロンもあるなか、新たに参入するには資金面、人手も怠ります。

そのために他店との差別化、ブランディングしっかり決めておく必要があります。流行りのシャンプーやカット方法などあれこれ手を出さず、このお店でなくてはいけない理由をつくってましょう。

心得ておきたい!トリミングサロン開業後の現実3選

開業後の現実3選をすべて私の実体験をもとにご紹介します。

先に心得ておけば開業前から準備でき、回避することができます。特に開業日が近い方はぜひ参考にしてみてください。

【心得ておきたい!】1.平日は予約ゼロ

断言しますが、オープン当初は平日は予約が入りません。

オープンから1ヶ月経っても平日は多くて2匹、休日でも4匹入ればいい方。

なぜなら、すでにわんちゃんを飼われてる方は行きつけのトリミングサロンがあるからです。また、新規店には信頼できる口コミがまだないことも予約が入りずらい理由の一つです。

【心得ておきたい!】2.ポスティングは効果なし

実際私もスタッフと300件ほど近所のお家にポスティングしましたが、ポスティングからの集客は0件でした。どんな方が住んでいるのかわからないのでお店のターゲット層とは遠い方にまで、無差別にチラシを配っていた可能性があるからです。

お店がオープンしたことを知ってもらえますが、時間・労力・お金を考えると非効率な宣伝方法ともいえます。

【心得ておきたい!】3.人気な街は集客できない

人気な街=集客できる街ではありません。わざわざ出かける、お出かけスポットはリピーターにつながりにくいからです。

自宅から少し距離があり、日常的によく行く場所ではないため1度の来店はあってもリピートする確率は低いでしょう。

逆に自宅から近かったり、日常的によく行く場所であれば飼い主さんの予定と合わせてトリミングの予約を入れることができます。

ですので、人が多いから集客できるとは限らないのです。

【実体験】オープン当初から集客できる方法

オープン当初でも予約が取れる方法をご紹介します!

これを実施するだけでスタートダッシュに差がつきます。

とにかく待たず、動きましょう。

トリマーが散歩に出る

近所の方にオープンしたことを周知してもらうために、トリミングサロンの周辺をトリマーが自身のわんちゃんとお散歩に行き、わんちゃんのお散歩中の方に話しかけるのがとても効果的です。

直接コミュニケーションを取れるので、トリマーの人柄も伝えることができます。また、トリマーの指名にもつながります。

実際、ポスティングより効果があり、お散歩の途中で見学に来てくださった方がその後予約につながるといった実例もありました。

SNSはお客様目線で

お金をかけず効率よく宣伝できるのが、やはりSNSです。

特にオープン当初は情報が少なく、興味を持っていただいたお客様も不安材料が多く予約につながらないことが多々あります。

なので、SNSに載せるときは、こだわっている内装やトリマーの紹介、メニューなど、こちらが伝えたいことではなくお客様視点で情報を提供することが大切です。

最初は爪切りから

予約のハードルを下げるためには、まずトリミングサロンに足を踏み入れてもらうことが近道です。どんな接客・施術をしてくれるのか。技術はどのくらいなのか。情報や口コミが少ないトリミングサロンに、いきなりフルカットで予約するのはハードルが高いからです。

爪切りや、耳掃除、お尻まわり・お口まわりだけ(シャンプーが必要ない)カットなど、お散歩の途中や新しくトリミングサロンを探している方がその場で接客・施術・技術を体験できる単品メニューを用意しておくといいでしょう。

トリミングサロン開業前にできてないとヤバい?

トリミングサロンを開業するとき、資金以外にも準備しなくてはいけないことがたくさんあります。

なかでも、時間を要するもあるので開店直前で慌てないように事前に確認しておきましょう。 私が実際に盲点だったことをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

資格を取る

トリミングサロンを開業する際に「動物取扱責任者」を1人選任しなくてはいけません。

動物取扱責任者の資格要件

1. 営もうとする種別と同一種別にて半年以上の実務経験がある

トリミングサロンは「保管」にあたります。 動物病院内でのトリミングサロンでの勤務は獣医師法での開業のため、動物取扱責任者の資格要件に当てはまらないので注意が必要です。

また、アルバイトやパートで働いていた期間は認められません。

2.規定を満たす教育機関を卒業しているまたは、規定を満たす資格を習得している

トリマーの学校を卒業していても、行政の条件を満たす学校を卒業していない場合は資格要件に当てはまりません。 オーナー自身、トリマーの採用時によく確認する必要があります。

マーケティングを学ぶ

マーケティングの本質とはお客様の理解です。トリミングは日常生活の中で優先順位が低くなりがちです。

  • なぜ定期的にトリミングサロンに行かなくてはいけないのか?
  • なぜこのサロンでなくてはいけないのか?

お客様の目線で考えると自ずと答えが出てきます。

まずは、お客様は何を求めているのか顧客調査から始めてみましょう。お客様のニーズが分かるとメニューやコンセプト、フォトブースの飾りつけなどあらゆる面で活用できます。

まとめ

トリミングサロンの開業は大変なことも多いですが、わんちゃんがかわいくなった姿をみて笑顔で喜んでくださるお客様を見るとやっててよかったな。と思える瞬間が来ること間違いなし!

経験上、トリミングサロン開業が成功するか失敗するかは開業前にどれだけ準備できるかが分かれ道だと感じています。 競合が多いうえに他社との差別化が難しい業種です。

お客様がトリミングサロンに望んでいるサービスを見つけると差別化につながるでしょう。

最後までお読みいただいてありがとうございました。

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この記事を書いた人

ステラ トリミングサロン経営専門ブロガー
「日本中に良質なトリミングサロンを」高卒→派遣社員を30歳で退職。
知人がトリミングサロンを開業するということで、運営(主に集客・SNS運用)に加わる。
*資格* 愛玩動物飼養管理士1級、JADP認定ペットケアアドバイザー(R)、JADP認定上級ペットケアアドバイザー(R)、JADP認定ペットセラピスト(R)

現在は日本中のトリミングサロンが「良質なトリミングサロン」になるよう広めるためトリミングサロン経営の記事をメインにwebライターとして活動中。

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